「代替」を探す前に、足りていないのはどちらかを分ける
ミエルカヒートマップの代替や比較を調べるとき、動機はだいたい次のどちらかに分かれます。
- 「見る」側の不満:計測できるページ数や料金、他ツールとの重複を整理したい
- 「直す」側の不満:ヒートマップは見ているが、そこから先の改善が進まない
この2つは別の問題で、答えも別です。前者なら候補は他のヒートマップツールになりますし、後者ならヒートマップを乗り換えても解決しません。CVDoctorは後者を埋めるツールなので、この記事は「ミエルカと何が違うか」を、観測と実行という工程の違いとして説明します。ヒートマップ同士の横並び比較は主要ツールの立ち位置にまとめてあります。
ミエルカヒートマップに何があるか(公式情報の要約・2026年9月25日閲覧)
以下は株式会社Faber Companyの公式サイトと公式発表の記載を、当社が要約したものです。評価や順位づけは含めていません。
3種類のヒートマップと、期限のない無料プラン
公式サイトでは、熟読・離脱・クリックの3種類のヒートマップが案内されています。無料プランは利用期間に制限がなく、ヒートマップの計測対象は1URLとされています。無料アカウント発行後の10日間はトライアル期間としてファーストプランの機能が使え、終了後は無料プランに自動で切り替わる、という案内です(出典: mieru-ca.com/heatmap・プラン一覧)。
AIによる自動解析(β)とA/Bテスト
ヒートマップのデータをAIが分析し、課題と改善施策を提案する「ヒートマップ自動解析」がβ版として案内されています。A/Bテストは、ノーコードで編集でき、結果の良いパターンを100%配信できると説明されています。機能一覧ではA/Bテストの対象がファーストプラン以上、イベントセグメントがビジネスプラン以上とされ、公式ブログでは2024年2月にノーコードでのA/Bテスト作成が加わったこと、コンバージョン設定にGoogle Analytics 4などの連携が不要なことが述べられています(出典: mieru-ca.com/heatmap・機能一覧・ABテスト機能アップデート告知)。
イベントセグメントのCookie不使用と、集めるデータの説明
Faber Companyの発表では、イベントセグメント機能はCookie情報を用いずにユーザー行動を分析するため、Cookie利用承認のポップアップの実装が不要であること、データは国内サーバーに保管されることが説明されています。FAQでは、個人を特定可能な情報は収集していないこと、送信されるのはアクセスログ(日時・ユーザーエージェント・IPアドレス・デバイス種別)とサイト内の行動データであることが記載されています(出典: Faber Company 2021年11月8日発表・FAQ)。
料金は公式のプランページで「PVやサイト数に応じたプラン」とされ、詳細は料金表のダウンロードで案内されています。この記事では金額を転記していません。
CVDoctorに何があるか——「直す」側の工程
CVDoctorはヒートマップを持ちません。担当するのは、課題が見つかったあとの工程です。
- 診断:BtoBサイトのフォームとLPを対象に、離脱要因をAIが構造的に洗い出す
- 生成:見出し・CTA・マイクロコピー・項目順の改善案をAIが作る
- 承認:改善案を人間が確認してから本番に当てる。AIが勝手に画面を変えることはない
- 実行と判定:承認した案をA/Bテストとして配信し、効いたかを判定する
もう1つの違いは、成果の測り方です。BtoBではフォーム項目を減らすとCVRが上がる一方で商談化率が下がることがあるため、CVDoctorはCVRと同時にリードの質(Growthプラン以上)を見る前提で設計しています。CVRと商談化率の両立で扱っているトレードオフを、判定軸に最初から入れています。
同じ言葉が指すものの違い
両者の説明には同じ言葉が出てきます。指しているものが違うので、比較のときに混ざりやすい点を分けておきます。
「AIが改善案を出す」
ミエルカの自動解析は、ヒートマップのデータを起点に課題と施策を提示する機能として案内されています。CVDoctorの診断は、ページとフォームの構造そのものを読み、差し替えるコピーや項目順まで生成し、承認後にそのままA/Bテストの配信に載せます。案を「読む」ために出すのか、「当てる」ために出すのかの違いです。
「A/Bテスト」
ミエルカのA/Bテストは、ノーコードで編集したパターンを配信し、良い方に寄せる機能です。CVDoctorのA/Bテストは、AIが生成して人間が承認した案を配信する工程で、判定後は勝者を本番へ反映するまで100%で配信し続けます。テストの前段に診断と生成、後段に次の仮説への引き継ぎが付いています。テストを単体の機能として持つか、ループの一部として持つかが異なります。
「Cookieを使わない」
ミエルカは、イベントセグメント機能がCookieを用いないこと、個人を特定できる情報を収集しないことを説明しています。CVDoctorはCookieを使わず、フォームに入力された値そのもの(氏名・メール・電話)を送信も保存もしない設計です。方向は同じで、対象にしている工程が違うと捉えるのが正確です。考え方はプライバシーファーストCROにまとめています。
代替か、併用か、どちらも不要か
次の3つの状況で判断が分かれます。
- ヒートマップの契約や計測範囲を見直したい:候補は他の観測ツールです。CVDoctorはヒートマップの代替にはなりません。無料で広く観測したいならMicrosoft Clarityとの関係もあわせて読んでください
- ヒートマップを見ているが、改善案を書く人・承認する人・テストを回す人が足りない:ミエルカを残したまま、実行の工程にCVDoctorを足す形が合います。観測は既存のもので続けられます
- ミエルカのA/Bテストで改善が回っている:いまの体制で工程が埋まっているなら、ツールを足す理由はありません。止まっている工程が出てきたときに検討すれば十分です
乗り換えの検討で確かめるべきなのは、「どのツールが良いか」より「どの工程が止まっているか」です。止まっている工程が観測なら観測ツールを、実行なら実行の仕組みを選びます。
まず自分のサイトで工程を確かめる
フォームとLPのどこに離脱要因があるかは、登録不要の無料サイト診断で確認できます。ヒートマップで見えている課題と診断の結果を並べると、「見えているのに直っていない」工程がどこにあるかが分かります。
※本記事の他社情報は、2026年9月25日時点の株式会社Faber Companyの公式ページおよび公式発表の記載に基づく当社の要約です。機能・提供条件は変更されることがあります。最新の内容は同社の公式情報をご確認ください。
※「ミエルカ」「ミエルカヒートマップ」は株式会社Faber Companyの商標または登録商標です。その他の社名・製品名は各社の商標または登録商標です。当社と同社との間に提携・後援関係はありません。